プロジェクト名 |
活動内容 |
三村竹清日記研究会 |
当研究会は、三村竹清の日記「不秋草堂日暦」(明治末期〜昭和20年代)を翻刻し、併せて竹清の多方面にわたる業績を研究し、世に紹介するために1990年に発足した。
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音曲正本研究会 |
演劇博物館には、安田文庫「古板長唄正本集」を初めとして、凡そ6,000点にのぼる音曲正本(江戸長唄・常磐津・富本・清元等)が所蔵されている。当研究会は、これら正本を使って、音曲正本についての書誌的な問題をはじめ、上演年月日や演奏者の問題などを江戸時代全般にわたって考えるプロジェクトである。 |
役者絵研究会 |
役者絵研究会は演劇博物館が所蔵する坪内逍遥旧蔵コレクションを軸とした浮世絵のうち、歌舞伎俳優の生活や舞台の様子に焦点を絞って描いた約46000点の役者絵を中心に考証することおよび画像デジタル化し、データベースを作成・公開することを目的とする。
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初代梅若実日記刊行会 |
「初代梅若實日記」は、近代能楽を代表する名人の一人、初代梅若實が遺した60年に亘る日常記録である。幕府瓦解に伴う能楽の危機の渦中にあって、東京の能楽復興を担った中心人物の記録は研究の少ない近代の能楽の歩みを辿る根本資料の一つとなる。また、後に表面化する観世宗家と梅若流をめぐる家元問題の研究資料としても超一級のものであり、幕末から明治にかけて激変する風俗の資料としても興味深い。そこで当刊行会では、この資料を翻刻し出版する事によって、近代の能楽及び東京の芸能界の研究に広く質することを目的とする。
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東洋研究班 |
演劇博物館所蔵東洋演劇資料を基に、東洋演劇資料の収集・研究・公開活動を行う。研究機関として信頼のおける時宜を得た活動を行い、同時に演劇研究の視点からアジアの芸能資料を収集して、将来のアジア関係研究にも貢献しうる活動基盤を作っていくことを目指している。
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日本演劇紹介プロジェクト |
海外において、日本の演劇が知りたい、展示があればみてみたいというニーズは多い。しかし、日本演劇の専門家が海外で活動をすることは少なく、海外の事柄を研究する者が自らの母国日本の紹介を求められたとき、両者の「知りたい」内容と「知らせたい」内容に隔たりを見出すことがある。海外に紹介されるべきは何か、日本人は何に無自覚か、その両者を追究し、すれ違いをなくすことのできる展示を考える。 |
義太夫節正本研究会 |
現在未翻刻の義太夫節浄瑠璃作品を網羅的に翻刻活字化し、芸能・文学・国語学の研究者等、及び芸能の実践者等に提供することを目的としている。特にこれまで未翻刻のため、あるいは手に入りにくいために読みにくかった作品群を容易に読める環境づくりをめざしている。 |
演劇資料保存研究プロジェクト |
当館所蔵の演劇資料は、形状及び伝存状態が多岐にわたるため、多様な保存方法が求められる上、もともと演劇の現場で使用されたものが多く、その特徴を生かした保存が必要となる。本プロジェクトでは、資料の扱い方や保存方法を学びながら、画像資料などとも組み合わせ、保存と閲覧・展示の有機的関連を目指す。 |
旧帝国劇場復元研究会 |
明治44年3月に開場した帝国劇場は、大劇場としては日本初の本格的な洋式劇場として、近代の演劇史上に特筆される存在であった。本プロジェクトは、演劇博物館の所蔵に帰した建築設計図面をもとに、この歴史的な劇場の正確な模型を作成するとともに、建築史・美術史・演劇史の各方面から、帝国劇場とその周辺文化について多角的に共同研究を行うことを目的とする。 |
能楽囃子研究会 |
演劇博物館に寄贈された川崎九淵(大鼓葛野流)旧蔵資料群を中心に能の囃子を考察した。川崎九淵(明治7年〜昭和36年)は明治・大正・昭和の三代にわたって活躍した、まさに近代の囃子を支えた名人であり、舞台での実技のみならず、囃子の理論化や養成事業にも尽くした。その九淵の旧蔵した資料群を、実際の舞台に通じた能楽師と能楽研究者が協同して研究することにより、現在にいたる囃子の変遷を明らかにする。 |
DVD-ROM野村万作 |
ドイツで作られたDVD−ROMを参考に、野村万作の舞台での動きをDVD−ROMに収める |
現代演劇資料収集・保存・公開プロジェクト |
これまであまり研究対象とされてこなかった現代演劇の資料を系統的に収集し、保存、公開するプロジェクトである。また、興行スタイル一つをとっても日々変化する現代演劇の流れを汲み取りつつ、煩雑になりがちな各種資料の特性を分析し、それに適った研究運用の方法を探究する。 |
近現代芸能史研究会 |
日本の芸能研究は、中世・近世までを中心に研究が深められてきているが、近代を迎えると近代演劇の文脈から外れる雑芸能等については等閑視される趣きが強かった。同時にそれは、近代における近世芸能の展開に対する学問的な無関心ともなって、研究と実演の現場の隔たりを助長する要因ともなってきた。本プロジェクトは、歌舞伎、舌耕芸をはじめとする近世芸能の近代化を中心に、その周辺の諸芸能について資料調査を行うことを目的とする。 |
千葉胤男(辻町)文庫研究 |
1999年度に千葉胤男氏の死去によりご遺族から寄贈を受けた旧蔵書群「辻町文庫」は、古浄瑠璃・義太夫節正本、その他の音曲正本、番付、近現代演劇のプログラムに至るまで、日本の語り物・音楽・演劇に関係した多彩な資料を、それぞれの分野で平均して各1000点以上ずつ保持している、全国規模で見ても希有なコレクションであり、その存在は氏の生前から著名であった。本プロジェクトはこのコレクションを分野ごとに分担して整理し、あわせてコレクションの持つ資料が演劇・文学研究の上でどう位置づけられるのか研究員個々の専門分野において研究・調査することを目的とする。 |
朝顔日記の会 |
天保3年(1832)正月、大坂・竹本木々太夫座初演の浄瑠璃「生写朝顔話」は、中国崑曲「桃花扇」を源流として、舌耕文芸、文学、歌舞伎を経て、終着地である浄瑠璃「生写朝顔話」にまで至る滔々たる流れが見られる。中国文学、舌耕文学、歌舞伎、浄瑠璃の研究者による共同研究によって本作品の総合的研究を計ろうと試みる。 |
海外演劇資料収集保存公開プロジェクト |
当プロジェクトは、日本において過去・現在・未来の演劇シーンに何らかの影響を与えている海外演劇を国内外で共有される演劇知としてこれを蓄え、また次代へと伝えていくために、そうした海外演劇の上演資料をいかに収集・保存・公開するのかを検討・研究し、またその資料を継続的かつ効果的に活用するために必要な運用システムの基礎を構築することを目的として2年間の活動を行った。具体的には、収集・公開・研究のアプローチの一つとしての企画展の開催であり、また上演資料に関するデータベースの構築・整備・推進である。 |
デジタルミュージアム研究会 |
デジタルアーカイブをデジタルミュージアムのコアであると位置付けると同時に、演劇博物館の研究機能における重要な基盤と捉え、アーカイブの「公開」「連携」についてしかるべき仕様を検討する。デジタルミュージアム研究においてはシステム論が先行しがちであるが、人文系の視点に裏付けされたデジタルミュージアム像を提示するための基盤研究を行う。 |